セミナー・イベントレポート
「EPIC2010」速報レポート 2010.08.30~2010.09.01
EPIC2010が大成功のうちに閉幕
2010年9月 5日 19:28
研究員久保隅です。EPIC2010が9月1日に閉幕いたしました。今回のEPIC2010はアジアでの初の開催ということもあり、開催地委員を務める私は他のメンバーと一丸となって開催を運営、サポートしてまいりましたが、ステアリングコミッティーのメンバーから「The ever best EPIC!」と称賛の言葉をいただくほど、大成功の会議となり、ほっと一安心です。
ペーパーセッションなどでの各発表もエスノグラフィの方法論やケーススタディにとどまらず、米デザインファームのZibaによる『Hyper-skilling Ethnography』の提案や、Yahoo!によるサービス提供における提供側組織のエスノグラフィ、さらにはInstitute of Money, Technology and Financial Inclusion他のメンバーによる、最貧国の人々へのファイナンシャルサービスの事例など、Social innovationの領域へのエスノグラフィの適用事例など、まさにエスノグラフィの新たな『道』の胎動を実感できる機会となりました。個人的にはSocial Innvationエリアはぜひ挑戦していきたい領域です。

原研哉氏によるキーノートおよびStanford UniversityのMichael Shanks教授によるクロージングキーノートスピーチも非常にinspiringな内容でした。原氏は日本文化独特のEmptinessについて述べられ、デザインのリソースは文化に基づくべきであり、デザインは単なる色や形を創造するものではなく、文化的な戦略を担っていく存在であると締めくくられました。Michael Shanks教授は、ご自身の考古学分野での研究を引用されつつ、人々の痕跡、モノの破片の間から、関係性を見出していくことの意義と困難さを語られ、エスノグラフィ分野でも同様にストーリーを語り、共有するだけでなく、プロセスも共有すべきであると締めくくられました。現場でさまざまな人間の行動や痕跡、思い、ストーリーを発見していくことを生業としている私たちですが、いかにそれらを創造的に提起していけるかは、私たち自身のイマジネーションに委ねられます。だからこそ、自分自身の経験をより豊かに高めていかなければと身が引き締まる思いでお二方のスピーチを聞きました。

最後に、やはり思い出に残ったのはディナーイベントでしょうか。担当を務めていたということもありますが、オープンな雰囲気で、お酒も入りつつ、参加者のメンバーと語らう時間は大変楽しく、刺激的な時間でした。欲を言えば、担当の仕事を放り出して(いや、そんなことはいたしませんが)、もっといろんな方とお話をしたかったですね。本音で、悩みや今度の展望などを語り合える機会はなかなかないものです。次回のEPICや他の学会、研究会でも積極的にこのようなイベントに参加し、グローバルな刺激をもらわなければ!と改めて思った次第です。

長くなりましたが、大成功に終わったEPIC2010、来年はコロラドボルダーでの開催です。またの再会に思いを馳せつつ、、、締めくくりたいと思います。
研究員 久保隅 綾
EPIC2010へ参加して参りました。
2010年9月 3日 19:30
研究員の小園です。
同じく私もEPIC2010に参加して参りました。
英語が不得手なもので、なかなか海外の皆さまと、積極交流!とはなりませんでしたが、日本の企業の方も多く参加されており、様々な職種の方との交流を深める良い機会となりました。特に、説明員として参加させて頂いたポスターセッションにおいては、たくさんのご意見やご質問を頂き、説明員ながらも学ばさせていただくことが多くありました。
ペーパーセッションにおいては、私も鈴村研究員同様、海外の方々のプレゼンテーション能力の高さに非常に感激し、そして学ばさせて頂いたひとりです。刺激をうけるあまり、ついつい隣の久保隅研究員とのディスカッションが盛り上がってしまい、近くの方に注意されてしまうということもしてしまいましたが・・・。自身のスキルアップのモチベーションを得たありがたい機会となりました。
最後に、今回のEPICでは要所要所で「和」の文化を感じることができました。嬉しそうだったり興味深そうな海外の方の顔が非常に印象的で、日本文化の素晴らしさについてもあらためて認識したという、まさに参加しながら日本のエスノグラフィーを体感した様な、そういったよい経験となりました。
EPIC2010に参加してきました。
2010年9月 3日 15:14
研究員の鈴村です。
EPIC2010に参加してきました。
「参加してきました」というのは、英語でのプレゼン内容そのものがあまり理解できていないため、単に参加しただけの状態になってしまいました。しかしながら、期待と不安が交錯する中で、初の国際学会を先入観なく客観的な「観察視点」で観ることができました。
内容が理解できない中でも、大きな収穫を得ました。それは、外国の方々のプレゼンの仕方やPPT資料の作り方です。プレゼンは皆さん非常にダイナミックで、身振り手振りが多くまた大きく、話している意味がわからなくても聞き取れる単語や資料の一部の文字だけでも、そのプレゼンに引き込まれてしまいます。資料の作り方も、ポイントのみを強弱をつけて記述し、余分なことは書かない、といった内容が多かったと感じました。また、写真1枚で、「これでもか」というくらいしゃべります。
一方、日本の方のプレゼンは、私たちがよく目にするような理路整然とした資料をつくり、それを機械的に順番に説明している(話している)内容です。英語でのプレゼンというハンディはありますが、聞く側にとっては眠くなるかもしれませんね。エスノグラフィーの一端を見た気がします。
これからの私の業務活動において、このインパクトある体験は十分に活かしていけるでしょう。ただ残念だったことは、観察ばかりしてしまい参加者とのコミュニケーションがややおろそかになったことです。自分に言い聞かせます。もっと前向きに、もっと積極的に、もっとがんばろう!!
EPIC2010 2日目 ワークショップ
2010年9月 1日 08:22
おはようございます、大西です。
EPICの2日目、特に午前のワークショップについてご報告します。
WS7の、「They just don't get it:Strategies, Tools and Best Practices for explaining Ethnography to stakeholders」へ参加しました。文字通り、エスノグラフィーをいかにクライアントや社内関係者へ伝えるか、というものです。ワークショップへの参加者は、エスノグラフィー調査を提供する側(ビジネスを行う側)が約2割でした。
ワークショップは3本立てで構成され、まず一つ目は3つの事例の紹介(プレゼンテーション)でした。全て日本の企業で、ビジネス側が1社、クライアント側が2社でした。「エスノグラフィー調査では仮説を持たずに調査を行うことを説明するのが難しい」「結果が当たり前のものと捉えられてしまう」「期間が長いと感じられる」などが、主に意見として出されていました。
二つ目は、3つのグループに分かれて各シーンごとの疑問に答えるためのディスカッションを行いました。私は、「ビジネスとしての価値や効果は?」のグループへ参加しました。ビデオの活用など、Trainingなどによるソリューション提供といった"答え"が議論されました。ここでは私も議論の投げかけや、"答え"を提案を積極的に行いました。
最後に各グループからの結果報告です。ここはやや時間足らずで終わりましたが、ワークショップで参加者との密なコミュニケーションを取ることができて、大変有意義であったように思います。
EPIC2010 2日目 盛り上がりも最高潮に
2010年9月 1日 00:56
8月31日の今日は、午前中はワークショップ、午後はパネルディスカッションと3つ目のペーパーセッションがあり、さらにはアーティファクトとディナーパーティーがありました。
午前のワークショップでは、松波は「Designing More Effective Workshops」に参加し、google社による「user experience designバージョンのワークショップ方法」について学びました。これまでかなりのワークショップを実施してきましたが、まだ実施したことのない内容も含まれており、興味深いものでした。参加者からのQ&Aも盛んで、私も最後に1つ議論をさせていただきました。
パネルディスカッションでは前日の「Tour - Japanese Masters」での体験を通じて「Do(道)」と「Kata(型)」についてディスカッションがありました。
3つめのセッションのあと、アーティファクトとして、様々な内容のポスターセッションが行われました。スポンサーをさせていただいた弊社もブースを設け、久保隅研究員が作成したポスターをもとに、大西研究員と小園研究員、そして松波の3名がビデオとポスターを使いながら1時間30分にわたって説明を行いました。
様々な国の人たちに説明をさせていただきましたが、驚いたのは前日のたった3分の私のプレゼンテーションを覚えていてくれた人が非常に多かったこと。日本でのエスノグラフィーリサーチの事例としてなんらかの原稿で行動観察研究所を取り上げることを考えてくださっている方もいらっしゃり、とても励みになりました。
その後、庭や複数の建屋があって広々としている上に食事の美味しい会場でディナーパーティーが行われました。そこで、依然渡米したときに私のゴール設定に大きく影響を与えたアメリカの企業の方に再会できたり、新たな出会いがあったり、様々な方とコミュニケーションが取れました。ここでも、3分のプレゼンとアーティファクトでのポスターとビデオを記憶していただいていた人が多くて、感激いたしました。特に、「非常に大きくて重要な課題に真正面から取り組んでいる」とある方に言われたときには、飛び上がりそうになるぐらい喜びを感じました。これまではあまり言及しなかったものの、まさに私の目指す態度であったためです。
いよいよEPICも明日の午前で終了です。最後の最後まで様々な人々と交流し、深く学べれば、と思います。
所長 松波 晴人
EPIC2010 開幕しました
2010年8月31日 02:23
8月30日、ついにEPIC2010が開幕しました。
久保隅研究員が記述したとおり、29日は夕方から登録とレセプションパーティーがあり、エスノグラフィーリサーチの分野において世界で著名な方々が一堂に会しました。行動観察研究所のメンバーは、様々な国の人たちと新たに交流をするとともに、なつかしい人たちと再会してお互いの情報をアップデートしました。
前日の熱気もそのままに、東京ミッドタウンのホールBにて、いよいよ初日のプレゼンテーションが朝の9時からスタートしました。広いホールは満員です。国際会議だけあって、様々な国々から参加されており、ここが日本であることを忘れてしまいそうです(発表はすべて英語です)。私がお話させていただいた方だけでも、アメリカ、オランダ、ドイツ、インド、ブラジル、など様々です。もちろん、日本からも多数参加されています。
初日だけで20もの発表があり、その内容はバラエティーに富んでいました。
具体的な調査事例についての発表もあれば、新しいエスノグラフィーリサーチ手法に関する発表、企業内でのエスノグラフィーリサーチの展開についての発表など、この分野に興味のある人たちにとって“思わず身を乗り出すような”内容が次々と展開されました。
たとえば、ある講演者は「ビデオカメラを観察対象者自身にあずけて録画してもらう」という手法を用いてアメリカ、フランス、ブラジル、日本など、世界中の「TVの見かた」を調査し、その手法の有効性について発表しました。また、ある講演者は、毎日通勤の時間に常に周りを観察してソリューション提案を考える、という内容を発表されました。
今回の発表内容のプログラムについては、EPICに参加されていない方でも、以下のページからダウンロードできます。 http://www.epiconference.com/epic2010/files/epic_program_web.zip さらに、発表の詳細な内容についてはproceedingsが公開されており、こちらも以下のページからダウンロードできます。 http://www.epiconference.com/epic2010/files/epic_2010_proceedings.zip
その中で松波からは短い時間ながら、以下のお話をさせていただきました。
「2006年の第2回EPIC(アメリカ、オレゴン州Portlandで実施)に、日本から飛行機に乗って参加した唯一の日本人として、EPICが日本で開催されて感動している」
「大阪ガス行動観察研究所では、家庭内だけでなくホテルやレストラン、病院、営業、工事現場、など様々なフィールドで調査を実施している」
「分析においては、エスノグラフィーだけでなく、人間工学や環境心理学、社会心理学などの科学的知見をベースに行っている」
そして、最後は
「Let’s co-create “Do” together with us (我々と一緒に”道“を創っていきましょう)!」
と締めくくりました。

講演の最後には、来年のEPIC 2011がアメリカのコロラド州Boulderで実施されること、さらに2012年はジョージア州で実施されることが発表されました。
その後、18:30からは「Tour - Japanese Masters」と称して、「琴」「華道」「茶道」「落語」「コスプレ」「合気道」「メイドカフェ」の7つのコースに分かれて日本を体験するプログラムがありました。松波と大西は「落語」に参加しました。
「落語」は英語で行われ、4つの噺の後にはQ&Aコーナーがあり、落語の文化や特質について様々なディスカッションが行われました。さすが世界のエスノグラファーのみなさんだけあって質問が鋭く、そのやりとりを観察しているだけでも興味深いものでした。松波も「落語ノウハウのサービスへの活用」についてコメントさせてもらいました。
というわけで、濃厚かつ長い1日でした。明日はワークショップやアーティファクトなど、さらに様々な展開をみせるでしょう。楽しみです。
所長 松波 晴人
EPIC2010@東京ミッドタウンがいよいよ始まります!
2010年8月29日 23:13

エスノグラフィの産業応用に関する国際学会EPIC2010が明日より3日間開催されます。本日はレジストレーションとレセプションが行われ、130名を超える参加者が東京ミッドタウンのデザインハブで開催されたレセプションに参加されました。
オープンかつインタラクティブ、そしてアットホームなマインドはこのEPICコミュニティのひとつの特徴でもあり、、レセプションでは自分たちの仕事や研究活動のみならず、さまざまなトピックでオープンな会話を楽しんでいました。
開催地委員でレセプション、ディナーイベントスタッフを勤める私は、まずはレセプションが大盛況だったことにほっと一息しつつ、年に1度の開催での他の企業や大学の研究者の方々との再会を喜びました。
そして明日からいよいよ会議が開幕です。今回の東京での開催はアジア初ですが、テーマはずばり、「エスノグラフィの道 ~人間・社会を見つめるアプローチ」です。新たな研究事例や方法論のみならず、エスノグラフィがグローバルなビジネスにおいて、どのような"道"を築いていけるのか、その”道”はどのような方向性を目指すのか、参加者でオープンかつインタラクティブに議論できることを期待したいと思います!

IntelやMicrosoft, IBMなどの企業をはじめとし、海外から、日本からエスノグラフィに従事する研究者、学者が集い、ワインやフィンガーフードを楽しみながらの会話は尽きません!熱気に包まれて、会場の温度もだいぶ上昇しておりました。
研究員 久保隅 綾
EPIC2010のご案内
2010年8月19日 19:46
EPIC2010The way of ethnography
国際会議EPIC2010が東京ミッドタウンで開催されます(8月30日~9月1日)
大阪ガス行動観察研究所はEPIC2010のスポンサーとして参加しております
ご案内
エスノグラフィーのビジネス活用を検討する国際会議The Ethnographic Praxis in Industry Conference(EPIC)は、これまで北米やヨーロッパで開催されてきましたが、2010年、初めて日本で開催することとなりました!
大阪ガス行動観察研究所からは、松波所長が開催地委員の副委員長に、久保隅主任研究員が委員に就任し、8月の開催に向けた準備を行なっております。
EPICは、2005年にマイクロソフトとインテルが中心となり、人類学者の活動範囲を広げるために、企業活動の中での人の行動を分析する手法・理論・プラクティスを議論する場として、米国人類学会(AAA)の主催で始まったものです。
日本でもサービスサイエンスの重要性の高まりとともに、属人性の高いサービスの可視化、顧客にとっての価値を引き出す方法として、エスノグラフィーへの注目度が高まっており、EPIC2010の開催地として選ばれました。
3日間の開催期間中に、20数件の発表、10数件のワークショップの開催などが予定されており、発表内容を議題とした議論中心の会議を通じて、エスノグラフィーの実践に関する新たな発展や将来の進歩についての探求が行なわれます。
大阪ガス行動観察研究所は、スポンサーとしてEPIC2010開催と活動を支援いたします。 世界の最先端の研究に直接触れ、研究者と交流できる機会となります。
■ EPIC2010概要
1. HP:http://www.epiconference.com/epic2010/
2. 開催日:2010年8月30日~9月1日
3. 開催場所:東京ミッドタウン
4. 主催:米国人類学会(AAA)
5. 開催地委員:博報堂、富士通研究所、大阪ガス、産業能率大学、コニカミノルタ、東京大学、北陸先端大学 等
6. 今年度テーマ:‘道(Do)’-–コミュニティによる熟達--
===会期中、当コーナーにて研究員による現地レポートを実施いたします。===
「第5回ダイレクト マーケティングEXPO」へ出展
「行動観察 事例発表会@大阪」開催 2011.02.23
「行動観察 特別講演会@東京」開催 2011.02.21
「ジェイ・エス・エル主催セミナー」にて所長・松波が講演 2011.01.19
「大阪ガス行動観察研究所 特別講演会 @東京ビッグサイト」 2010.11.18
「研究所 特別講演会」開催 2010.10.21
「EPIC2010」速報レポート 2010.08.30~2010.09.01
「1周年記念講演会」開催 2010.07.07
「関西サービス・イノベーション創造会議」成果発表会
「マーケティングセミナー2009 東京」開催 2009.09.07
「マーケティングセミナー2011」開催
「第3回マーケティングリサーチ&データベースフェア」に出展 2011.11.16~2011.11.18











