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セミナー・イベントレポート

「1周年記念講演会」開催 2010.07.07

2010年7月7日「大阪ガス行動観察研究所 1周年記念講演会」を開催しました

2010年8月23日 17:50

CIMG3222_2.jpgのサムネール画像2010年7月7日(水)、大阪ガス本社にて設立1周年を記念して記念講演会を開催しました。多様な業種から定員を大きく超える約300名のお申込があり、その中から約200名にご参加いただき、複数のテレビ・新聞にも取材される中、ほぼ満席での実施となりました。


大阪ガス関連事業部長の阿部理事による開会の挨拶の後、九州大学大学院の山口裕幸准教授が「行動観察が切り開くサービスサイエンスの未来-社会心理学的視点から-」をテーマに基調講演を行いました。
行動観察の利点として、


「確かに見えること」を基盤にしており、納得して結果を把握する事ができる。
「何気ない」行動、しぐさにこそ現れる、認知バイアスを排除した人間・群集の本質的な欲求・心理を捉える事が出来る。
特定の行動を引き出している条件を明らかにする事ができるため、現場の問題解決や商品開発・改善を有効なヒントが得られる。


を挙げながらも、観察する側の知覚や認知は簡単に歪みがちであり、また特定の行動が発生するメカニズムについて一般性の高い予測は難しいといった観察のもつ課題も指摘しました。


このような利点拡充や課題改善に対し、調査設計や分析など様々なステージで社会心理学の知見が活かせるとしました。


また、サービスサイエンスは、社会心理学はもちろん、脳科学、人間工学、文化人類学、医学、情報工学など多様な専門分野がその枠を超えて、高品質なサービスとは何かを探究する目的で交流する時代に入り、新たな発展を迎えると締めくくりました。


続いて、がんこフードサービス株式会社常務であると同時に、兼産業技術総合研究所サービス工学研究センター研究顧問もされている新村猛氏が「外食産業における行動観察の適用事例」と題した講演を行いました。


この講演の中で新村氏は、サービス産業でも製造業などと同様、産業としての技術基盤の充実の為に科学的アプローチが重要であると主張しました。その例として自社店舗をフィールドとした、行動観察を用いたサービス改善の実証実験事例での厨房での生産性向上、ホールでの接客サービス改善の成功事例を紹介しました。今後も行動観察に加え、多様な定量データなどを併用し分析する事で、サービス産業におけるさらなる技術基盤の構築に意欲を見せました。


つづいて当研究所の指定運営会社エルネット行動観察推進部の芥子マネジャーより、パナソニック電工株式会社さまの事例を紹介、具体的なテーマ、調査の一連の流れ、具体的なファインディング(気づき)の一部を紹介しました。

CIMG3245_2.jpgのサムネール画像最後に、当研究所の所長松波より「行動観察の新たな展開 -新たなるフィールドへの挑戦と手法の開発-」と題した最新の行動観察調査事例が紹介されました。


工場の生産性向上、病院でのサービス向上をはじめ、鉄道の駅構内の動線適正化やホテルでの従業員教育などの事例を中心に発表しました。行動観察は様々なテーマ・フィールドに適用できる汎用性があり、優秀者のノウハウ共有・潜在的なリスク共有・潜在的なニーズ探索において有効である事や、その改善結果を定量化することで現場が動き、さらなる自律改善が始まる事を確認したと発表、今後の行動観察技法の活用シーンの広がりを期待させる講演となりました。


CIMG1137_2.jpgのサムネール画像満席に近い状態で長時間にも関わらず、参加者は終始興味深く耳を傾けており、盛況のうちに幕を下ろしました。


また、7月21日(水)に一部発表内容を変更し「行動観察 事例発表会」が東京秋葉原にて開催されました。大阪開催同様、定員を超える約300名のお申込を頂きましたが、会場の都合により先着約200名にご参加いただきました。活発な質疑応答も交わされ、東阪問わず、行動観察への更なる注目を感じさせる発表会となりました。